・電子ピアノの見た目はインテリアに合わない
・おしゃれな電子ピアノが欲しい
・カリモク家具の電子ピアノって性能は良いの?
というアナタへ、楽器屋店員のyamaがローランドとカリモク家具のコラボレーションデジタルピアノの「KIYOLA -きよら-」について解説します。
・Kiyolaは唯一の家具調高性能デジタルピアノ
・ピアノの見た目で練習量と上達速度は変わるから、ルックスが好きならかなりおすすめ
・でも電子ピアノ部分は同じ価格ならもっと高性能なものもある
Roland Kiyola 特徴
特徴①:天然木のカリモク家具デザイン
部屋にあるだけで嬉しくなる、これまでに無い電子ピアノです。
日本最大級の国産家具メーカー「カリモク家具」ならではの、インテリアに調和する唯一無二のデザイン。KIYOLAはグッドデザイン賞とウッドデザイン賞を受賞しています。
本体には天然木を使用しているので、1台1台異なる木目をもつのも魅力。
愛知県のカリモク家具工場で木部を作り、静岡県浜松のローランド工場で組み上げた日本製。日本の職人技で仕上げられた天然木は、冬でも冷たく感じません。
インテリアの中で浮きがちな電子ピアノですが、床や家具と合わせやすい全3色をラインナップ。
特徴②:上質なローランド品質の電子ピアノ性能
ピアノ部にはプロからの信頼も厚い電子楽器ブランド「ローランド」の電子ピアノ技術を採用。
スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源という優れた音源を採用していることに加えて、演奏中に耳に返ってくる音をより良くするためにスピーカーボックスを専用設計するなど上級者も納得のサウンド。
また鍵盤には木製の質感と樹脂製の高耐久性を掛け合わせたPHA-50鍵盤を採用。生ピアノのようなタッチ感と表現力=自然な弾き心地を備えながら、調律はもとより歪まない鍵盤といったメンテナスフリーを実現しています。
特徴③:部屋に馴染むコンパクトサイズ
カリモク家具による高いデザイン性はもちろんのこと、奥行きをとらないコンパクトサイズ。
ピアノを置くことで部屋が圧迫されるという心配がありません。
前述の通りKIYOLAのための専用スピーカーボックスを開発したことで、サウンドなどピアノのクオリティを下げることなく、デザインおよびコンパクトサイズを実現しています。
特徴④:座り心地を追求した専用椅子
椅子やソファも多く手がけるカリモク家具だからこそ実現した、専用ピアノ椅子が付属します。
人間工学に基づきデザインされた椅子は、着座面積を広げたことで効果的に体圧を分散。
お尻を包み込むクッション材による適度な反発力は、浅く腰掛けても深く座っても、腰への負担を軽減し、長時間の演奏も快適にサポートします。
特徴⑤:Bluetooth接続
最先端の電子ピアノの技術も惜しみなく導入。
Bluetooth接続によりローランドの専用アプリから、ピアノ音色の設定や内蔵曲の楽譜を表示ができるほか、練習記録の保存や上達には欠かせない録音と、ゲーム感覚で譜読みや音感が身に付くフラッシュカードなど多彩な機能を搭載。
Bluetoothスピーカーとしても機能するので、レッスン動画や練習中の曲を流しながら一緒に演奏することもできます。
ピアノスピーカーは低音から高音まで幅広い音域が美しく再生できるので、お気に入りの曲をBGMとして流すだけでも極上の音質で楽しめます。
デメリット:同じ価格帯でもっと高性能な電子ピアノがある
KIYOLAは率直に申し上げて普通の電子ピアノよりも割高です。
カリモク家具はソファでも20から30万円するようなブランドです。それが電子ピアノと一緒になれば当然と言えば当然。
しかし同時にKIYOLAの家具調を実現した電子ピアノはこれ以外にありません。
これが部屋にあることで気分が高揚し、進んで練習できるようになるのであれば、どんなに高性能な電子ピアノを所有するよりもよっぽどピアノのある生活が豊かになるでしょう。
KIYOLAはこんな人たちが購入している印象です。
・趣味でピアノを弾く、これから始める多趣味な人
・子どものレッスン用なので良い楽器を与えたいけど、子どもがデザインを気に入った人
・リビングのインテリアに馴染み、親子ともピアノを弾くことがある人
では具体的にいくらくらいの電子ピアノの性能差があるのか、解説します。
KIYOLAの電子ピアノとしての実力は?価格・性能比較
ローランドの電子ピアノでおそらく最も売れているHPシリーズのHP704と、それより1グレード高いLXシリーズのLX706とスペックを比較してみます。
HP704 | KIYOLA | LX706 | |
---|---|---|---|
市場相場価格 | 203,500円 | 396,000円 | 315,700円 |
音源 | スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源 | スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源 | ピュアアコースティック・ ピアノ音源 |
最大同時発音数 | ピアノ:無制限(「グランド」音色ボタンのソロ演奏時) その他音色:384 | ピアノ:無制限(「コンサートピアノ」「バラードピアノ」「ブライトピアノ」音色でのソロ演奏時) その他音色:384音 | ピアノ:無制限(「コンサートグランド」音色ボタンでのソロ演奏時) その他音色:256 |
音色数 | 324音色 | 6音色 | 324音色 |
鍵盤 | PHA-50鍵盤 | PHA-50鍵盤 | ハイブリッド・グランド鍵盤 |
ペダル | プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル | プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル | プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル |
スピーカー | ●12+2.5cm×2 ●5cm×2 | ●12cm×2 ●5cm×2 | ●25cm×2 ●(12x8cm)×2 ●2.5cm×2 |
Bluetooth | 対応 | 対応 | 対応 |
サイズ | 1,377mm x 468mm x 1,113mm | 1,396mm x 337mm x 910mm | 1,383mm x 493mm x 1,118mm |
重量 | 59.5kg | 33.0kg | 96.5kg |
①:音(音源・スピーカー)の違い
HP704とKiyolaはほぼ同じグレードの音質です。
スーパーナチュラル・ピアノ・モデリング音源という中価格帯の音源を、低音用12cmのスピーカーと、高音域用5cmのスピーカーで鳴らします。
一方LX706は50万円の上位機種と同じピュアアコースティック・ ピアノ音源を採用。さらにスピーカーも6基搭載しており、包み込まれるような立体感あるサウンドは、ほか2機種よりも、より生ピアノに近い迫力のあるサウンドです。
またHP704とLX706の2機種はピアノはもちろん、弦楽器やドラムなど様々な音色で演奏できます。
音色の種類に関してはKiyolaが少ないです。複数種類のピアノとチェンバロ、エレピの音が出せます。演奏するのに結局ピアノ音しか使わない人が大多数ではあります。
②:演奏性(鍵盤・ペダル)の違い
鍵盤もHP704とKiyolaは同じPHA-50A鍵盤を採用。
この鍵盤は木材と樹脂の良いとこ取りで、生ピアノのような弾き心地と風合いがありながらも、耐久性に優れています。
LX706は上位機種と同じハイブリッド・グランド鍵盤を採用。
木材と樹脂のハイブリッド構造は同じですが、鍵盤自体が本体の奥の方まで長くなっています。これで鍵盤の手前で弾いた時と奥側で引いた時の手応えの差を少なくし、さらに自然な弾き心地を実現しています。
3本のペダルは3機種とも同じプログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダルを採用。踏み始めは軽く、効き始めると重くなるダンパーペダルなど、グランドピアノを再現しています。
③:違いまとめ
HP704はKiyolaよりも20万円弱安いですが、電子ピアノの性能はほぼ同じ。まさにカリモク家具分ちょうど20万円分くらいの価格差です。
LX706はKiyolaよりも8万円ほど安いですが、電子ピアノの性能はワンランク上。
一方Kiyolaは本体の奥行きが10cm以上短く置き場所を取りません。まさに生活空間に馴染ませることを重視した電子ピアノです。
性能的にはコンクール入賞や音大を目指すようなお子さんでなければ、レッスン用としても十分です。もちろん大人の趣味用にも申し分ありません。
見た目よりもピアノとしての性能を求めるならLX706が良いでしょうし、お安く済ませたいならHP704が良いでしょう。
これは私の持論ですが、楽器の見た目は演奏や練習量に影響します。
見た目もお気に入りのピアノの方が、演奏する頻度が多くなったり、気分が高揚して演奏できるからです。
頻度が多くなれば当然、上達も早くなります。
プロを目指すわけではなく、ピアノを弾く豊かな生活が価格差20万円で手に入るなら安くないでしょう。
Kiyolaはこんな人におすすめです。
・趣味でピアノを弾く人
・音大までは目指さないお子さん
・安いキーボードから良い電子ピアノに買い替えたい人
・子どもがデザインを気に入った人
・親子ともピアノを弾くことがある人
・従来の電子ピアノの見た目が気に入らない人
・お部屋のインテリアに馴染ませたい人
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