【安くても良い?】 電子ピアノ価格の違い

※本記事はアフィリエイト広告を利用しています。

・電子ピアノって5万円のものと30万円のもので何が違うの?
・カタログを見ても違いがよくわからない

というアナタのために楽器屋店員のyamaが解説します。

電子ピアノの価格の違いは高ければ高いほど、生ピアノに近くなる

電子ピアノの価格差はココが違う
①音:音源、アンプ、スピーカー、最大同時発音数
②タッチ:鍵盤の素材、アクション
③その他:機能、スタンド・ペダル、デザイン

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目次

価格の違い①:音

まずは音の違いです。これは色々な音が出るということではなく、いかに本物のピアノに近いかということです。

音源

https://jp.yamaha.comより引用

電子ピアノは録音された本物のアコースティックピアノの音が使われています。

高い電子ピアノには、数あるアコースティックピアノでも特に状態が良いものを、一流の調律師によって調律し、一流のプレイヤーが演奏し、一流のエンジニアによって、一流の環境で録音しています。

またアコースティックピアノは鍵盤をひとつ押すとハンマーがその弦を叩いて音を出すのですが、他の弦もその音に共鳴して響き、さらにピアノ全体も共鳴します。

上質な音源はこの深みのある多彩な響きを再現しています。

アンプ

アンプは音を増幅するための場所です。カタログでは(W:ワット)で表記されます。

生ピアノは結構大きな音が鳴りますよね?アンプの性能が低いと、生ピアノのような特に低音域の音圧を再現できません。

アンプ出力だけが大きくてもスピーカーのサイズが小さいと適切な音が鳴らせませんが、ほとんどの製品ではちゃんとバランスが取れていますのであまり気にしなくても良い項目です。

スピーカー

jp.yamaha.comより引用

スピーカーは音の出口です。カタログではcmやインチで表記されます。

大きいスピーカーは低音の再生が得意で、小さいスピーカーは高音の再生が得意です。つまり複数のスピーカーがあれば音域が広いピアノという楽器の、低音から高音まで綺麗に再生することができます。

ピアノの音は弦やグラウンドピアノ全体の共鳴によって、直接鳴った音や回り込んで聞こえてくる音など様々な方向から聞こえてきます。

本物のグランドピアノを弾いているような音場を再現するために、スピーカーが8個もある電子ピアノもあります。

最大同時発音数

本格的にクラシック曲を演奏するという人でなければあまり気にする項目ではありません。

最大同時発音数とは言葉の通り一度に鳴らせる音の数の上限です。少ない機種だと64くらい、上位機種になると256、あるいはそれ以上の音を同時に鳴らせます。

指は10本しかないのに必要なの?と思うかもしれません。

まず鍵盤をひとつ押して出る音は1音ですが、スピーカー2つついているとそれだけで発音数は「2」です。またダンパーペダルでもう1音を重ねると「4」になります。これが和音になるともっと増えるわけです。

最大同時発音数を超えると最初の音が消えてしまいます。

上位機種ではスピーカーが4つ以上搭載しているので、最大同時発音数が多いわけです。

冒頭で申し上げた通り、電子ピアノと呼ばれる部類であれば一般的な演奏で足りなくなる、ということはあまりないでしょう。

価格の違い②:タッチ

鍵盤を押す重さの変化、音の強弱など演奏者のニュアンスを細部まで表現するためには、上記の音に加えて、繊細な指使いに反応するタッチのコントロールに反応できるかも楽器の品質として重要なポイントです。

アクション

電子ピアノでは鍵盤の動きをセンサーが感知して発音します。

これも価格が高いものになると、鍵盤ひとつひとつの微細な重さの違いや戻りの感触を再現したり、鍵盤自体を本体内部まで長くして支点を奥にする、といった工夫で自然な弾き心地を実現しています。

これにより安い電子ピアノでは実現できない演奏のタッチや、連打などが可能となります。

ヤマハではアコースティックピアノと同じ鍵盤アクションを採用した電子ピアノAvantGrand(アバグランド)シリーズという、従来の電子ピアノの弱点を克服したピアノも登場しています。

鍵盤素材

https://www.roland.comより引用

安いものは樹脂製の鍵盤です。環境による変化・狂いが出づらいですが、本来のピアノの触り心地とは異なります。

品質の高い製品になると、木製鍵盤を用いたり吸湿性のある象牙調の白鍵、黒檀の黒鍵を使用するなど、感触が生ピアノに近くなります。

高価格帯の機種でもローランドでは耐久性と演奏性を兼ね備え、樹脂を木材で挟んだハイブリッド構造の鍵盤を採用しています。

価格の違い③:その他

ペダル

ペダルにも違いがあります。安価なものはダンパーペダルだけのものもあれば、3本ペダルのももあります。

上位機種であれば踏み始めは軽く、効きはじめると重くなるといった踏み心地や、ハーフペダルの余韻や響き、減衰具合もグランドピアノを忠実に再現しています。

スタンド

5万円以下の電子ピアノにはスタンドが含まれないものがほとんどです。テーブルに置いて弾くこともできますが、ピアノを演奏する理想的な高さを再現するのであれば専用のスタンドと高さ調整が可能な椅子を使うことをおすすめします。

10万円以上のであればスタンドと椅子がついているものがほとんどです。

デザイン

電子ピアノは生ピアノと違って家の中に置かれることが前提にデザインされているので、木目調のものが主流です。

木目調でも明るめのものから暗めのもの、白や黒などがあります。

本物のピアノのように鏡面仕上げの黒いものは中身が同じものでも少し割高です。

ローランドではカリモク家具とコラボレーションしたデザインに優れたモデルKiyora(KF-10)も人気です。

機能

機種によってはピアノ以外の機能が充実したものがあります。

多くのピアノにはメトロノームが内蔵されていたり、ピアノの音でも国内と海外など複数の音が選べたり、ピアノ以外の楽器の音も出せるものがほとんどです。

さらにBluetooth接続でスマホやタブレットの音を再生できたり、専用アプリを使って練習記録ができたり、好きな曲のコードを自動で解析するもの(ヤマハCSPシリーズ)など電子ピアノならではの機能があります。

良い電子ピアノはスピーカーやアンプが優れているため、普段聞いている音楽をBluetooth流すだけでも、かなり良い音で楽しめたりますよ。

電子ピアノの価格の違いは「高ければ高いほど生ピアノに近くなる」

改めて電子ピアノの価格の違いは「高ければ高いほど生ピアノに近くなる」ということです。

それは音の違い、演奏性の違いということです。

子どもの習い事でコンクールを目指したり、感性の成長のために良いものを体験させたいということであれば、予算が許す限り高いものにするのがおすすめです。

大人の方で趣味でこれから始めたい初心者であれば、10万円台の電子ピアノならかなり良い方です。

例外としてデザイン性の高いローランドのカリモクコラボモデルきよらや、自動伴奏作成&ガイド表示機能のヤマハCSPシリーズなどは、価格=生ピアノに近いというわけではありません。しかしこれらの特徴が欲しいならそれにするしかない、唯一無二の個性ではあります。とはいえ楽器としての品質が悪いわけではありません。

肝心の、アナタに合った電子ピアノの選び方を他の記事で解説します。

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