Roland RP701レビュー【F701との違い比較/選び方】

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●はじめての電子ピアノが欲しい。予算は10万円くらい。
●RolandのRP701とF701の違いは?どっちを買えば良い?
●RP701/F701より良いピアノは無い?

というアナタに楽器屋店員のyamaが、ローランド「RP701」と「F701」をガチレビュー。

この記事の結論

約12万円で入門機としては上々の品質。趣味で使う電子ピアノとしては、十分です。

RP701とF701の大きな違いはデザイン。コンパクトが良いならF701を、そうでないなら機能が若干優れるRP701がおすすめ。

ただし約2万円安い下位グレードRP107/F107の方が多くの方におすすめできます。

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目次

Roland RP701の主な仕様

市場相場価格124,300円
音源スーパーナチュラル・ピアノ音源
最大同時発音数256音
音色数324種類
鍵盤PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)
ペダル●ダンパー・ペダル:プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル、連続検出
●ソフト・ペダル(連続検出、機能切替可)
●ソステヌート・ペダル(機能切替可)
スピーカー12cm x 2
出力12W x 2
内蔵曲397曲
Bluetooth対応
サイズ1,366 x 463 x 1,027 mm
重量46.0 kg

Roland RP701の特長

①:Rolandクオリティの入門向け電子ピアノ
②:ハーフペダルに対応する「PDA(プログレッシブ・ダンパー・アクション)ペダル」
③:100段階のキータッチ設定でレッスンのピアノに近づけられる
④:演奏に集中できる、蓋で隠せる日本語ディスプレイ
⑤:Bluetoothアプリ対応
⑥:カラーバリエーション

特長①:Rolandクオリティの入門向け電子ピアノ

据え置き型電子ピアノとしては安価な価格帯でありながら、ローランドブランドの名に恥じない品質です。

音源の「スーパーナチュラル・ピアノ音源」は、キーボードや10年前の電子ピアノと比べても電子音の感じが少なく、圧倒的に滑らかなピアノの響きです。

鍵盤はピアノタッチの「PHA-4(プログレッシブ・ハンマー・アクション4)スタンダード鍵盤」を採用。ピアノらしい重さと象牙調の手触りで、自然な演奏が可能です。

ピアノの音のみならず、エレピやオルガンから、各種管弦打楽器、効果音まで、音色は324種類も収録。

ヘッドフォンも使えるので、集合住宅や夜間の演奏も可能。ただピアノの音がヘッドフォンから聞こえるだけではありません。低音域は左から聞こえてきたり、奥行きの感じられる音場を再現する「3D・アンビエンス」を搭載しており、ヘッドフォンでも快適に演奏できます。

特長②:ハーフペダルに対応する「PDA(プログレッシブ・ダンパー・アクション)ペダル」

グランドピアノ同様、ダンパー・ペダル、ソフト・ペダル、ソステヌート・ペダルの3本足ペダルを採用しています。

さらにダンパーペダルは「PDA(プログレッシブ・ダンパー・アクション)ペダル」と言って、グランドピアノ特有の歩見応えと音色変化を再現しています。

●踏み始めは軽く、ダンパーが動き始める瞬間から重みを感じるアコースティック・ピアノ特有の踏み応えを再現。ペダル効果のきき始めがつかみやすく、ハーフ・ペダルによる微妙な余韻や響きもコントロールしやすくなります。

●ペダルを踏み込む深さによる減衰の仕方の違いも忠実に再現。ハーフ・ペダル時の “離鍵後すぐに音が減衰し、その後は音が伸び続け、豊かな広がりや響きが残る” という独特な余韻も、リアルに表現します。

●連続検出により、微妙な踏み加減の違いも忠実に再現します。

引用 http://faq-jp.roland.com/faq/show/77679?category_id=8746&site_domain=default

特長③:100段階のキータッチ設定でレッスンのピアノに近づけられる

低価格電子ピアノながら、100段階でキータッチが調整できます。

例えばキータッチの数値を大きく設定しても、鍵盤を押す物理的な重さが変わるわけではありません。

しかし、より強く鍵盤を押さないと大きく力強い音色にはなりません。

レッスン会場が生ピアノで鍵盤が重い場合は、この設定を使えば、家の電子ピアノでも似たタッチで練習できるようになります。

独学でシリアスな練習をするわけでは無いという初心者の方には優しく設定することもできます。

まだ弾く力が弱い場合は、キータッチを軽くすれば、軽い力でも力強い音色が鳴らせます。しかし軽くし過ぎた設定に慣れてしまうと、本物のピアノを弾く際に必要な力が身につかないので、極端な設定は避けた方が無難です。

特長④:演奏に集中できる、蓋で隠せる日本語ディスプレイ

スライド式の鍵盤蓋を少しだけ閉めて、ディスプレイや操作ボタンを隠すことができます。

演奏中に誤ってボタンを押さないようにするほか、余計なものが目に入らないので演奏に集中することができます。

特に気が散ってしまいがちなお子さんの練習時にも効果を発揮します。

世界的なブランドでは英語表示も多いところ、ディスプレイの表記が日本語なのもありがたいです。

特長⑤:Bluetoothアプリ対応

スマートフォンやタブレットとBluetooth接続すると、音楽を流したり、専用アプリで操作可能です。

YouTubeやSpotifyなどの音楽を、電子ピアノのスピーカーから再生することができます。電子ピアノのスピーカーは大きいので、スマホで聞くよりもダイナミックで迫力があり細部の音も聞こえるので、いつもより好きな楽曲がもっと魅力的に感じられます。

もちろん音楽に合わせて一緒にピアノを演奏することもできます。

また無料アプリ[Roland Piano App]を使えば、ピアノの音色の変更や、タッチ感の変更、メトロノーム、トランスポーズなど、電子ピアノの設定が視覚的にかんたんに行えます。

ゲーム感覚で楽しみながら、耳のトレーニングができるフラッシュ・カードや、内蔵曲377曲の譜面表示などピアノの上達をサポートする練習機能もあります。

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特長⑥:カラーバリエーション

カラーは全3色から選べます。

ダークローズウッド調仕上げ(RP701-DR)、ライトオーク調仕上げ(RP701-LA)、ホワイト(RP701-WH)。

アコースティックピアノならば鏡面仕上げの艶のある黒色ですが、RP701のカラーいずれも木目調仕上げ。部屋のインテリアにも馴染みやすいでしょう。

Roland RP701 デメリット

下位機種RP107と比べるとコスパが悪い

RP701は、もともとRoland据え置き型の電子ピアノで一番安い機種でした。しかし、昨今の物価、原材料高の高騰に伴って価格が上がってしまいました。そこでRolandは10万円以下の機種を販売すべく、新たに開発したのがRP107です。

RP107は価格を安くするために、RP701のいくつかの機能を省いてコストを削減していますが、かなり似ています。

特に音源と鍵盤という、電子ピアノの品質にとって最も大事な部分は同じです。

大きな違いはプログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル、音色の数、キータッチ設定の幅、表示ディスプレイ、カラーバリエーションです。これらに2万円以上の価値を感じるかが、選ぶポイントになってきます。

RP701とF701の違い

RP701F701
発売日2020年11月28日2020年11月28日
市場相場価格124,300円124,300円
音源スーパーナチュラル・ピアノ音源スーパーナチュラル・ピアノ音源
最大同時発音数256音256音
音色数324音色324音色
鍵盤PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)
ペダル●ダンパー・ペダル:プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル、連続検出
●ソフト・ペダル(連続検出、機能切替可)
●ソステヌート・ペダル(機能切替可)
●ダンパー・ペダル(連続検出)
●ソフト・ペダル(連続検出、機能切替可)
●ソステヌート・ペダル(機能切替可)
ヘッドフォン2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応
BluetoothRoland Piano App対応Roland Piano App対応
譜面立て角度固定式、譜面押さえ付き角度固定式
鍵盤蓋スライド式、アコースティック・ポジション対応折りたたみ式
カラーバリエーション●ダークローズウッド調仕上げ(RP701-DR)
●ライトオーク調仕上げ(RP701-LA)
●ホワイト(RP701-WH)
●黒木目調仕上げ(F701-CB)
●ライトオーク調仕上げ(F701-LA)
●ホワイト(F701-WH)
サイズ1,366 x 463 x 1,027 mm1,360 x 345 x 781 mm
蓋を開けた時の高さ 913 mm
重量46.0 kg36.0 kg

ご覧の通り、価格も含めて中身はほぼ同じです。相違がある箇所は赤字にしてありますが、主な違いは以下の4点です。

①:サイズ、デザイン
②:ダンパーペダル
③:鍵盤蓋と譜面立ての構造
④:カラーバリエーション

違い①:サイズ、デザイン

▲RP701のサイズ

RP701は一般的な据え置き型電子ピアノの外観をしています。

▲F701のサイズ

F701はスリムな外観です。奥行きと高さが小さくなっており、お部屋においても圧迫感の無いデザインです。

これは良し悪しではなくお好みになりますが、地震や衝撃の観点からRP701の方が安定感があって倒れづらいとも言えます。

違い②:ダンパーペダル

RP701の方がダンパー・ペダルの性能が高く、その踏み込む強さによる音色の変化は、生ピアノを再現しています。(特長②参照)

F701のダンパーペダルも連続検出なので、踏み込む強さによって余韻は変わります。とは言え、キーボードに外付けで使うようなペダルよりも、クオリティは高いです。

これからはじめたいという方や、趣味でさらっと弾くという方であれば、不満になるレベルではありません。

違い③:鍵盤蓋と譜面立ての構造

RP701の鍵盤のふたは、引き出しを出し入れするような構造になっています。

ちょうど設定ボタンだけ隠れて、鍵盤が弾けるように蓋を開けることもできます。

譜面立ては本体上面にあるので、目線に合う高さにあります。

F701の鍵盤蓋を閉めた状態で、低い状態で収まるので部屋に圧迫感を与えません。

蓋を開けると、蓋が譜面立ての役割を果たします。そのため譜面立ては、RP701よりも低い位置にあります。

その構造上から、RP701のように操作パネルを隠すような状態にもできません。

違い④:カラーバリエーション

▲R701のカラーバリエーション
▲F701カラーバリエーション

カラーは全て、インテリアに馴染む木目調仕上げ。

ホワイトと明るい木目のライトオーク仕上げの2色は両機種共通。

暗い木目調のカラーは、RP701がダークローズウッドという少し茶色みがかった色。F701は黒い木目調仕上げです、

選び方

機能面だけで言えば、RP701の方ができることが多いです。外観がどちらでも良ければRP701を選びましょう。

スリムなデザインが良ければF701です。その代わり、ダンパーペダルの微妙なニュアンスが出せない、鍵盤蓋の機能性を諦める必要があります。とはいえ、入門者や趣味レベルなら気にしなくてよい程度の違いです。

RP701はこんなアナタにおすすめ

・予算10万円強で、はじめての電子ピアノを探している
・黒以外の電子ピアノが欲しい

F701はこんなアナタにおすすめ

・予算10万円強で、はじめての電子ピアノを探している
・黒以外の電子ピアノが欲しい
・部屋に置いても圧迫感のないスリムなデザインが良い

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