Roland RP/F全4機種違い比較【RP701 vs RP107 / F701 vs F107】

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・初めての電子ピアノをローランドにしたいけど、それぞれの違いがわからない。
・予算10万円前後でどれを選べば良いかわからない

というアナタに楽器屋店員のyamaが、ローランドの入門ピアノのRPとFの全グレード合計4機種、701と107の違いを比較して解説します。それぞれのもっと詳しいレビュー記事は下記リンクをご覧ください。

Roland RP107/F107 と RP701/F701の主な違いは音色数とペダル

RP107はローランド製で一番安い10万円以下の据え置き型電子ピアノです。

RP701とRP107の価格差は3万円弱ですが、音源と鍵盤が同じなので、純粋なピアノとして考えればそれほど大きな違いはありません。

つまり低予算の電子ピアノとしてはRP107が一番おすすめです。

スリムデザイン重視ならF107でOK。

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目次

RPとFの違い

RPとFの違いはデザインです。

RPはスタンダードなデザイン。奥行きがあるので、衝撃や地震の揺れに強く安定感があります。

さらに筐体が大きい分、スピーカーから出る音も芯があります。箱が小さいスピーカーと大きいスピーカーで比べた時に、どちらの方が迫力のある音が鳴るかを考えるとイメージしやすいでしょう。

Fはスタイリッシュなコンパクトデザイン。同じ88鍵盤なので幅に差はありませんが、奥行きが短いです。蓋を閉めた状態は、部屋に置いたときの圧迫感がないのが特徴です。

転倒防止金具がついていますが、安定感はRPに比べると劣ります。重量も軽いので模様替えをよくするなら助かることも。

しかし、ピアノ椅子も置いてしまえば、実際の設置面積はRPもFも大きく変わらないです。RPは椅子を鍵盤の下に収納できるためです。置き場所によっぽど困っているということでなければ、機能面も優れいているRPの方がおすすめ。

とは言え大きく機能差があるわけではなく、ピアノを置いたときのお部屋の雰囲気は変わるので、デザイン重視でも大丈夫です。

それぞれに701と107というグレードの違いがあります。

RP701とRP107違い比較

RP701RP107
発売日2020年11月28日2022年10月28日
市場相場価格124,300円95,700円
音源スーパーナチュラル・ピアノ音源スーパーナチュラル・ピアノ音源
最大同時発音数256音256音
音色数324音色15音色
鍵盤PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)
ペダル●ダンパー・ペダル:プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル、連続検出
●ソフト・ペダル(連続検出、機能切替可)
●ソステヌート・ペダル(機能切替可)
●ダンパー・ペダル(連続検出)
●ソフト・ペダル(連続検出)
●ソステヌート・ペダル
スピーカー12cm x 212cm x 2
出力12W x 28W x 2
ヘッドフォン2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応
鍵盤タッチキータッチ:100段階、固定
ハンマー・レスポンス:10段階
キータッチ:5段階、固定
マスター・チューニング415.3 ~ 466.2Hz(0.1Hz単位)415.3~466.2Hz(0.1Hz単位)
音律10 種類(平均律、純正調(長調/短調)、ピタゴラス音律、キルンベルガーⅠ、キルンベルガーⅡ、キルンベルガーⅢ、中全音律、ベルクマイスター、アラビア音階)、主音指定可
エフェクト音の響き、音の明るさ音の響き、音の明るさ
内蔵曲397曲377曲
レコーダー●SMF(フォーマット0、3 パート、約70,000 音記憶)
●オーディオ・ファイル(WAV形式:44.1kHz、16ビット・リニア、要USBメモリー)
●SMF(フォーマット0、1パート、約70,000音記憶)
BluetoothRoland Piano App対応Roland Piano App対応
便利な機能●メトロノーム(テンポ/拍子/強拍/パターン/音量/音色変更可能)
●デュアル
●スプリット
●ツインピアノ
●移調(半音単位)
●スピーカー音量/ヘッドホン音自動切り替え
●ボリューム・リミット
●スピーカー・オート・ミュート
●パネル・ロック
●オート・オフ
●メトロノーム(テンポ/拍子/音量変更可能)
●デュアル
●ツインピアノ
●移調(半音単位)
●スピーカー音量/ヘッドホン音量自動切り替え
●スピーカー・オート・ミュート
●オート・オフ
譜面立て角度固定式、譜面押さえ付き角度固定式、譜面押さえ付
鍵盤蓋スライド式、アコースティック・ポジション対応スライド式
ディスプレイ有機ELディスプレイ 128 × 64ドットなし
接続端子●DC In端子
●Input端子:ステレオ・ミニ・タイプ
●USB Computer端子:USB B タイプ
●USB Memory 端子:USB A タイプ
●Phones端子 × 2:ステレオ・ミニ・タイプ、ステレオ標準タイプ
●DC In端子
●USB Computer端子:USB Bタイプ
●USB Memory端子:USB Aタイプ
●Phones端子×2:ステレオ・ミニ・タイプ、ステレオ標準タイプ
主な付属品●取扱説明書
●楽譜集「ローランド ピアノ名曲集」
●ACアダプター
●ヘッドホン
●ヘッドホン・フック

●専用高低自在椅子
●保証書
●取扱説明書
●ACアダプター
●専用固定椅子
●保証書
カラーバリエーション●ダークローズウッド調仕上げ(RP701-DR)●ライトオーク調仕上げ(RP701-LA)
●ホワイト(RP701-WH)
●ブラック
サイズ1,366 x 463 x 1,027 mm1,378 x 410 x 982 mm
重量46.0 kg37.0 kg

カタログ仕様を並べました。

RP701が先に発売されましたが、過去からのモデルチェンジに加え、物価高・原材料不足などの要因により、10万円を超える販売価格になってしまいました。そこでRolandが改めて10万円を下回る電子ピアノとして開発したのがRP107です。

RP701を元に機能を減らしたのがRP107と思っていただいて大丈夫です。iPhoneとiPhone SEの違いみたいな感じです。

2機種の価格差は28,600円。

この価格差と機能の違いが見合っているかどうかが、選ぶ基準になります。

正直に言って、趣味で初めて電子ピアノを買う人をはじめ、ほとんどの人には安い方のRP107で問題ないでしょう。

お子さんなどピアノレッスンに通われている方で、20万円までの予算が厳しいならRP701をおすすめします。

電子ピアノの品質として最も大切な、音源と鍵盤が同じだからです。つまり楽器としての質は大きく変わらないのです。

以下に主な機能の違いを解説します。

ダンパーペダル

RP701に採用されている「プログレッシブ・ダンパー・アクション・ペダル」は、アコースティックピアノ特有の踏みごたえを再現。踏み始めは軽く、ダンパーが働き始める瞬間から重さを感じるため、ハーフペダルなど微細なペダル操作がしやすいです。

踏み込んだ深さによる減衰の仕方や、ハーフペダル時の音の伸び方や響きの余韻も再現しています。

RP107のダンパーペダルは連続検出なのでハーフペダルも可能ですが、RP701のような操作感や繊細さはありません。

キータッチ設定

RP701は100段階での設定が可能、RP107は5段階の設定に留まります。

キータッチは軽くなるように設定しても、鍵盤の重さが物理的に軽くなる、ということではありません。

軽めの力で弾いても強く弾いた時のように鳴るので、音が出しやすくなる、と言えます。ただしこの軽さに慣れすぎないよう注意が必要です。ストリートピアノなどほかのピアノを弾いたときに、思うように音が出せなくなってしまう可能性があるためです。

例えばレッスン会場でいつも弾くピアノの鍵盤の重さと比べて、電子ピアノの方がタッチが軽いならキータッチを少し重く設定してあげます。そうすれば同じ力で鍵盤を弾けば、同じくらいの音の強弱が付けられます。自宅での練習とレッスンのピアノと差がなくなることで、スムーズな上達につながります。

RP701はこのキータッチの設定が100段階で細かく調整できるので、ほかのピアノとの差を感じなくすることができます。

RP107は5段階調整のため、かなり大雑把な設定しかできません。家で弾くだけなのでストレスなく、優しい力で大きい音が出せる、ゲームで言うならイージーモードで弾きたい場合は、RP107でも可能です。

音色数

RP701はピアノのほか、管弦打楽器など324音色もの音色が収録されています。さらにグランドピアノの音色は、大屋根の開き具合や弦同士の共鳴などさらに細かい調整も可能です。

RP107の音色の種類は15種類。しかしグランドピアノだけでも4種類、エレピやオルガンなど主要な鍵盤楽器の音色が収録されています。

ピアノ以外の曲を弾きたくなった時に、対応できる音色があるかどうかですが、多くの人にとってはピアノの音があれば良いのではないでしょうか。

その他

RP701はカラーバリエーション全3色。RP107はブラックの1色。

ヘッドフォンの付属の有無もありますが、RP701に付属してくるヘッドフォンはかなりショボいので別で用意した方が良いです。ピアノは低音から高音まで音域が広い楽器なので、少なくとも5,000円前後の品質のものを使った方が演奏が楽しくなり、上達にもつながります。

RP701のようにディスプレイがあった方が操作は簡単です。しかし頻繁に設定を変えることが少なければ、RP107もアプリで操作すれば良いでしょう。

そのほか表を見比べると異なる点はあります。乱暴な言い方ですが、この文言の意味がよくわからない、という人にとっては気にしなくて良いポイントとも言えます。それくらいマニアックな違いだからです。

RP701はこんなアナタにおすすめ

●10万円台後半まで予算は出せないけど、なるべく良いピアノが良い
●子どものレッスンの自宅練習用に用意したい

RP107はこんなアナタにおすすめ

これから趣味でピアノ始めたいけど、細かいことはよくわからん・気にしない!でも、ちゃんとした楽器ではじめて、長く使いたい。

F701とF107の違い比較

F701F107
発売日2020年11月28日2022年10月28日
市場相場価格124,300円95,700円
音源スーパーナチュラル・ピアノ音源スーパーナチュラル・ピアノ音源
最大同時発音数256音256音
音色数324音色15音色
鍵盤PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)PHA-4 スタンダード鍵盤:エスケープメント付き、象牙調(88鍵)
ペダル●ダンパー・ペダル(連続検出)
●ソフト・ペダル(連続検出、機能切替可)
●ソステヌート・ペダル(機能切替可)
●ダンパー・ペダル(連続検出)
●ソフト・ペダル(連続検出)
●ソステヌート・ペダル
スピーカー12cm x 212cm x 2
出力12W x 28W x 2
ヘッドフォン2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応2個同時使用可能:ヘッドホン・3D・アンビエンス対応
鍵盤タッチキータッチ:100段階、固定
ハンマー・レスポンス:10段階
キータッチ:5段階、固定
マスター・チューニング415.3 ~ 466.2Hz(0.1Hz単位)415.3~466.2Hz(0.1Hz単位)
音律10 種類(平均律、純正調(長調/短調)、ピタゴラス音律、キルンベルガーⅠ、キルンベルガーⅡ、キルンベルガーⅢ、中全音律、ベルクマイスター、アラビア音階)、主音指定可なし
エフェクト音の響き、音の明るさ音の響き、音の明るさ
内蔵曲397曲377曲
レコーダー●SMF(フォーマット0、3 パート、約70,000 音記憶)
●オーディオ・ファイル(WAV形式:44.1kHz、16ビット・リニア、要USBメモリー)
●SMF(フォーマット0、1パート、約70,000音記憶)
BluetoothRoland Piano App対応Roland Piano App対応
便利な機能●メトロノーム(テンポ/拍子/強拍/パターン/音量/音色変更可能)
●デュアル
●スプリット
●ツインピアノ
●移調(半音単位)
●スピーカー音量/ヘッドホン音自動切り替え
●ボリューム・リミット
●スピーカー・オート・ミュート
●パネル・ロック
●オート・オフ
●メトロノーム(テンポ/拍子/音量変更可能)
●デュアル
●ツインピアノ
●移調(半音単位)
●スピーカー音量/ヘッドホン音量自動切り替え
●スピーカー・オート・ミュート
●オート・オフ
譜面立て角度固定式角度固定式
鍵盤蓋折りたたみ式折りたたみ式
ディスプレイ有機ELディスプレイ 128 × 64ドットなし
接続端子●DC In端子
●Input端子:ステレオ・ミニ・タイプ
●USB Computer端子:USB B タイプ
●USB Memory 端子:USB A タイプ
●Phones端子 × 2:ステレオ・ミニ・タイプ、ステレオ標準タイプ
●DC In端子
●USB Computer端子:USB Bタイプ
●USB Memory端子:USB Aタイプ
●Phones端子×2:ステレオ・ミニ・タイプ、ステレオ標準タイプ
主な付属品●取扱説明書
●楽譜集「ローランド ピアノ名曲集」
●ACアダプター
●ヘッドホン
●ヘッドホン・フック

●専用高低自在椅子
●保証書
●取扱説明書
●ACアダプター
●専用固定椅子
●保証書
カラーバリエーション●ライトオーク調仕上げ(F701-LA)
●黒木目調仕上げ(F701-CB)
●ホワイト(F701-WH)
●ブラック
サイズ1,360 x 345 x 781 mm
蓋を開けた時の高さ 913 mm
1,360 x 345 x 778 mm
蓋を開けた時の高さ 910 mm
重量36.0 kg34.5 kg

基本的な違いはRP701とRP107と同様ですが、F701のダンパーペダルは上位グレードではありません。

大きな違いは音色数、キータッチ、操作ディスプレイ、カラーバリエーションくらい。でも価格差は3万円弱。

こちらも正直に申し上げて、ほとんど人は安い方のF107で良いでしょう。

でも、スタイリッシュなサイズで、圧迫感がないライトオークやホワイトの人気色がF701にしか無いんですよね。。。

F701はこんなアナタにおすすめ

お部屋がすっきり見える明るい色の電子ピアノが良い

F107はこんなアナタにおすすめ

コンパクトで10万円以下の電子ピアノが良い

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